― PASTOR ”Ｂ”こころのメモ ―　2009年5月3日 (逃げた牛)

研修生時代、長期実習をするためオレゴンの農園に行った。私が農園に着くのとボスが自分の牧場の為に買った雄牛が牛小屋に着いたのとが、ほぼ同時だったようだ。ところがその牛が山に逃げてしまった。翌日から全員でといっても６人だが、牛の捜索をすることとなった。ボスは自家用セスナ機で空から、後の者は足跡を追って山の中を歩き回る追跡劇が１週間も続いた。英語もよくわからないし、まだ来たすぐで何にも知らない私は言われるままに、寒い１月の山の中を歩き回った。遂に急な山の斜面で立ち往生している牛を見つけた。雄牛は牝牛よりも大きく凶暴である。おまけに慣れない土地と人に追い回されて、その上空腹で大変気が立っている。こんな怒っている牛の側には危なくて誰も近づけなかった。角で一突きされたら命取り！結局、どうすることも出来ず、暫くそのままにするしかなかった。３、４日すると近くで牛を飼っている人から「見かけない雄牛が自分の牧場に入り込んで、牛達と仲よくして居る」との連絡が入った。雄牛は仲間を見つけてホットしたのか、すっかり落ち着いて、ゆったりしていたらしい。無事捕獲。あの牛も仲間を見てきっと安心し、嬉しかったのだろう！ 　私たちも教会に礼拝するために集まるのは、もちろん主を礼拝することが第１であるが、また仲間と交わりを持ち、支えあったり、祈り合ったり、勇気が与えられたりする為でもないだろうか。イエス様が十字架にかかった後、不安な弟子達はみなで集まって支えあっていた。皆の信仰と力を合わせて私たちの教会がそのような歩みをこれからも刻んで行きたいものだ。5月31日はペンテコステだ。