― PASTOR ”Ｂ”こころのメモ ―　2009年5月17日 (紅花)

この季節になると紅花を栽培、収穫していたのを思い出す。見た目はそう華やかな花ではないが、染料、油、生花、ドライフラワーと用途の多い花である。ハウスで育てる紅花は丈が160センチを超えるほど大きくなり、先が8～9つに分かれてそれぞれに黄色い花をつける。（染料は花が終わって赤くなったのを使う）この時期にハウスの中は30度をゆうに超え、花を切り、それを抱えてハウスの奥から出してくるのは気力、体力がいる。大きな身丈に比べ先端の花は貧弱な感じがあって私はいつもウドの大木のようなしょぼい花やなぁと思っていた。さて、少し前だがテレビのＣＭにこの紅花が出てきた。白っぽい舟形の花器に先端を10センチくらいに切った紅花を3本縦に中心に刺してある。その周りをシダ類のような緑がそっと囲んでいる小さな生け花。たったそれだけなのに紅花の黄色の鮮やかさ、シダの緑とのコントラスト、そして全体のバランスが実に見事であった。この花こんなに綺麗なの!!以来そのＣＭが流れると嬉しくなる自分がいた。育てていた者だからこそ捨てられた残りの部分が気になるのだが、紅花は最高に綺麗だった。たった10センチのための草丈ではなく、捨てられた9割があってのこの花の美である。 　聖書に「私たちは神の作品であって、良い行いをするするためにキリスト・イエスにあって造られた」とある。私たちもまた紅花も神の作品である。見えるところだけでなく、見えないところをも用いてくださる、この主に生かされている者であることを覚えていこう。