― PASTOR ”Ｂ”こころのメモ ―　2009年6月28日 (苦しみの中に見える光)

日本放送のラジオ番組に横田早紀江さんが出演され拉致被害について30数年に渡るこれまでの苦闘を語っておられた。ラジオはテレビよりもずっと言葉が心に響くものだ。司会者の質問に対しての彼女の答えの中に「祈ってきました」「祈っています」と言う受け答えが何度かあった。聞きながらなるほど、やはり生放送だから信仰のことなどの具体的表現はしないようにデﾞｲレクターなどから言われているんだろうなと思っていた。その時司会者が「今北朝鮮は核を持とうとしていますが、これからの北朝鮮についてどう思っておられますか？」と質問した。そして彼女が「これは信仰的なことですが、私はクリスチャンですから、あの国の指導者たちが目覚め、あの国の人達も皆幸せになってもらいたいと心から願い祈っております」とさらりと言われた。怖じることなく、また気負うこともなく実に自然な響きだった。「自分の敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい」（マタイ5：44）とある。神様それは確かにそうですが、それを求められても．．．そう簡単にはいきません、と理屈をこねている私の思いをはるかに超えた、真実、希望、且つ強いものがキリストの言葉と共に彼女の中にあることを知らしめてくれた。どれだけ悔しく、どれだけ悲しく、数え切れない眠れぬ夜を過ごしたことだろう。しかしその人だからこそ、よりキリストの言葉に生かされているのに違いない。