― PASTOR ”Ｂ”こころのメモ ―　2010年4月11日 (人生を変えるもの)

水野源三さんの「今あるは神の恵み」を何十年ぶりかに読み返してみた。９歳の時集団赤痢にかかり3週間も高熱にうなされた。一緒にかかった弟さんは快復して行ったが、源三さんは余熱を併発して42度の高熱が続いて脳膜炎にかかる。一命は取り止めたものの、体の自由をなくし、言葉すら口に出来ないほどの大きな障害を持つ身となった。まだ日本が戦争から立ち直りかけた貧しい時代１９４６年のこと。その彼の残した数々の詩に改めて触れてみたとき、私の内で20年前には感じ得なかったような大きな感動や共感を覚えたのである。 「父も母も」 「脳性麻痺になった私のために 父も母も　先祖のたたり　家の方角がよくない　名前が悪いと いろいろ悩み迷いました 私がキリストを信じたら　父や母の迷いも晴れ ただ信じてくれました」 1975年 　人々の勝手な言葉や態度に、源三さんもご両親もどれだけ傷つき、苦しんで来たことだろう。しかし、彼がイエス様に出会ったことによって、彼も彼の家族も全く違う人生の意味があることを知った。そして、その喜びと、感謝が彼の内側から溢れ出て、詩となり、歌となり時代を超えて多くの人々に、生きる勇気と価値を伝えてくれている。先日、私は「人は信じたものを生きる」と語った。本当にそのとおりだと思う。