― PASTOR ”Ｂ”こころのメモ ―　2010年5月30日 (伝えられる恵み)

パスターＢに何を書こうかといろいろ考えるが、なかなかアイデアが浮かばない。書き始めても内容が少し前に書いたのと似てるなと思い、初めからまたやり直す。そんなことを繰り返すこの頃。しかし、はたと気がついたことがある。伝えられることの恵みを。 　脳からの運動指令をうまく伝達できなくなる病気で体ガ思うように動かず、今では言葉もほとんど話せないＴさんを毎週病院にお見舞いに行く。口元に耳を近づけて一生懸命言葉を聞き取ろうとするが、何度やっても意味が全くといっていいほど分からない。何を言いたいのだろう？何か分かる言葉一つでもないか！私は腰をかがめてベッドの脇に立っているので、だんだんと腰が痛くなる。だが、伝えたい言葉や思いがいっぱいあるのに伝えられない彼女の方こそどんなにか辛く、苦しいことだろう。頭の中や、心の中には描いていることが山ほどあるはずだ。だがそれを伝えることがうまくいかない。主が癒してくださることを切に祈るのである。 　私は思う、人は皆いつか自分の思いも、言葉も全く伝えること、分かち合うことが出来なくなるその日が必ず来ることを。だからこそ、伝えられる日に伝えるべきことを語り、なすべき事をすべきであること。そしてそれは紛れもなく「恵み」である。「確かに今は恵みの時、今は救いの日である。」�Uコリント６章２節