― PASTOR ”Ｂ”こころのメモ ―　2010年7月11日 (とうごま)

ようやく草丈が1メートルを少し超え、大きな葉っぱの間には花も咲き始めている。これがそうなのか「とうごま」私たちの聖書植物園の一角にある。旧約聖書のヨナ記に出てくる木でヨナを日照りから守ったとある。聖書にはたった一日で人を覆うほどの大きさになる成長の早い木のようだ。さて、家内がゴールデンウイーク前にこの種を蒔いて、もう芽が出るころだと思っていたや先、その事を知らない友人が、土を運んで来てくれその上にどさっと積み上げた。4〜5日は土を移動できなかったので、その間に発芽しかけた種はやられてしまっただろうなと思いながら、その後の経過を見ていた。あれから約2ヶ月、さすが逞しい植物「とうごま」なんて感心しつつ、眺めては、想像を膨らましている。｢そうかヨナはこの葉っぱの下で寝ていたのか。なんか、ゆらゆら揺れる大きな葉っぱが、心地よく安眠へといざなってくれそうだなぁ｣と私の内では小さなロマンが生まれている。 　このヨナ記の最後には驚くような神様の大きな愛が現されている。一日で生えヨナをこの上なく喜ばせた木が、一夜にして虫にやられて消えた時。憎いニネベの人々が滅ぼされなかった事が気に入らなかったのと、その暑さに苛立ったヨナは猛烈に神様に抗議する。「なんでやねん！！」　その時神様がヨナに告げる言葉が見事だ。「あなたは自分で骨折らず、育てもしなかった、このとうごまを惜しんでいる。私はこの大きな町ニネベを惜しまないではいられようか。そこには右も左もわきまえない12万の人々がいる。」 　私達の植物園にあるこの「とうごま」の大きな葉っぱによって吹かれる風が、この中井町にいる1万の人々にも神様の真実な愛を送ってくれていることを想う。