― PASTOR ”Ｂ”こころのメモ ―　2010年12月12日 (キャロリング)

オレゴンでのクリスマス、村の小さな小学校のスクールバスに30人程が乗って夕方からキャロリングに出かけた。その時、私はキャロリングの意味を知らなかったが、「行こう」と誘われたので、暇だし、特にすることもないのでバスに乗った。子どもたちは、はしゃいで賑やかに友達と喋ったり、歌ったりしている。誰かの家の前にバスが止まり、皆は降りて玄関先に立ち、大きな声で歌い出した。ほとんどが私の知らないクリスマスの歌ばかり、「なんじゃこれは！！」と一人、取り残された感に浸りながら、ただボーっとしていた。次ぎ次ぎに進んで行き、バスに揺られているうちに、だんだん頭痛がしてきて、とにかく早く終わらないか、そればかり考えていた、と言うのが私のキャロリング初体験。だから日本に帰ってきて、教会の方に誘われても、「やめときます。」と断っていた。キャロリングの本当の意味を知らなかったからだ。 　今年もその季節が来た。毎年ピースハウスに訪問させて頂く。恒例のことになったので私たちの来訪を待っていてくださる。正に命の瀬戸際を一生懸命生き抜いておられる方々の姿に出会うとき、心が引き締まる思いで施設内を歌いながら進んで行く。それと同時に、キリストがここにもいてくださるとの祈り心で、思いをお分かちし、お伝えすることが出来る。その大切な意味を味わう時、何かしら言葉で表せない厳粛さと、平安をいただくのである。