― PASTOR ”Ｂ”こころのメモ ―　2010年12月26日 (心に写す光景)

透き通った真っ青な冬空にそびえ立つ富士山。山中湖畔を通ると、多くの人が写真機を持って雪化粧をした見事なその光景を映していた。私もこのチャンスにと、車を止めて携帯電話のカメラを使って写真を取り始めた。３枚撮ったところで止めた。 　空気が澄んでいるからだろう富士山が手を伸せば触れられるように近く感じられた。この美しい光景を目前にして、今こそもっと自分の目に焼き付けよう。そう思ったからだ。氷点下のような寒さの中、私はしばらくじっと立ちつくし、麓から、山の頂きそして、その上に広がる大空を心のフィルムに焼き付けた。いつか人間の記憶は薄れ、消えていく。その為に記憶に残そうと写真にとるが、もし、その時の感動や喜びを自分の内に受け止めていなければ、おそらく撮った写真も再び見ることはないだろう。 　聖書の詩篇に「これは、主が設けられた日である。我らはこの日を楽しみ喜ぼう」とある。特別な日を設けてその日を待ち望む事は、楽しくもあり、素晴らしいことでもある。しかし、今日の喜びや感動を見逃してしまうと、何とももったいない。平板に思える日にも神様は私たちに必要なものを全て与え、その中に私たちが味わうことのできるように人生の深みを添えていて下さる。 　今年最後のパスターB、この一年を今一度振り返りつつ、主が設けて下さったこの年を味わいたい。