― PASTOR ”Ｂ”こころのメモ ―　2011年 1月 9日 (新しい讃美歌)

讃美歌を新しくした。以前のものは私が教会生活を始めてすぐ購入したもので、もう30年を超えて歌ってきた。ところどころに日付とか、集会の場所などが記されている。おそらく初めて歌ったときの感動や、歌った記憶をとどめておきたいと書き込んだのであろう。それだけに愛着があったので、糊でくっ付け直し、テープで張って補強した箇所がいたるところにあった。だが、貼り付けた土台の方も剥れたり、破けたりの有様となっていた。そんな讃美歌を私が大事にしているのを見て、教会のある方が数年前に皮で作ったカバーを下さった。そのおかげもあってかバラバラにならずに最後まで使えた。 　フォークソングで育った私には最初、馴染みのない曲調と、訳の分からない文語文字が並んだ讃美歌は、重く、暗い感じがして、つまらなくてしょうがなかった。「これでは若い人は教会に来ないだろう！」なんて思いながら歌っていた時代もあった。しかし、30年という月日と共に私も少しは成長したのか、あるいは年をとっただけかも知れないが、この讃美歌の歌詞の素晴らしさ。それは多くが訳詩であるけれど、実に美しい日本語で、心の底からの感動や、神様への畏敬の念を簡潔な言葉で表し、曲調を見事に引き立たせている、と感じるようになった。 　新しい讃美歌にも知っている曲すべてにギターのコードを書き込んだ。多分、これが私の人生の最後まで使う讃美歌になるだろう。ここにも新たな感動と、信仰の足跡を記して行こう。