― PASTOR ”Ｂ”こころのメモ ―　2011年 5月 8日 (本物か、にせものか)

ホームセンターのレジを出ると直ぐ正面に「花」コーナーが設置されていた。そこには4段のひな壇に12～13鉢ほどの見事な胡蝶蘭が色とりどりに飾られていた。花には普段から興味ある人間なので、その美しさに惹かれて近づいて行った。すると張り紙があって「これは生花ではありません」と書いてある。「ええっ！どれが造花？」とさらに近づいて確かめようとした。張り紙のある直ぐ側の一鉢は確かに作り物に見えるが、あとは本物だろうと、花びらに触れて感触を確かめた。でもハッキリしないので、匂いを嗅いでみようかと思ったが、これはちょっと恥ずかしいので思いとどまった。今度は葉っぱに触れてみた。カサカサ音がしたので「おおこれは確かに人工のものだ」とやっと分った。イヤーよく出来ている、これは見分けがつかんなーと感心していると、ふと私の視界の左端に鮮やかな色が映ったので、思わず左側を見た。そこには本物の胡蝶蘭が同じようなスタイルで飾られているではないか。私の真横にあったのに全く気づかなかった。気持ちが晴れやかになるような美しさだった。よし、本物を見れば、造花は直ぐに見分けがつくだろうと、交互にじっくり観察したが、目で見ただけでは私には区別が出来なかった。それくらい精巧に作られている花に感心したのだが、本物よりも、造花に感心する自分にもちょっと呆れて、店を後にした。 　見た目には同じように見えるが、中身は全く違うものが私たちの周りには沢山在るのではないだろうか。宗教もどれも同じだと人はよく言う。しかし、イエスキリストという方は、触れてみると分り、人生を委ねてみるとさらに真実な方であることが分る。何故なら、神は愛なる方であるから。この愛なる方だけが命を生み、育むことが出来る。