― PASTOR ”Ｂ”こころのメモ ―　2011年 10月 30日 (信頼のエネルギ)

先日、定年退職をしたある知り合いの方と待ち合わせをした。約束の時間のかなり前に私は着いたのだが、その方は随分早くからそこに居たらしい。「早いですね。」と声をかけると｢いや、家にいるとどんな用事言いつけられるか分からないので、出来るだけ用事作って外に出るようにしているんです。｣と苦笑いしながらおっしゃる。退職して時間は一杯あるのに、少しくらい奥さんの言う事聞いてあげればいいのに、なんて思って聞いていた。その時、ハッと思い出した。家内が腕を怪我してから、自分で出来ない事をいろいろ家族に頼んでやって貰っていた時、少しため息混じりにこんな言葉をもらしていたのを。｢人に頼むのもエネルギー要るんだよねー。｣　出来れば自分でやってしまう方が簡単だし、気を使わなくて良い、エネルギーも少なくて済むだろう。それを家族だからこそ、信頼して頼んでいる事を、もう少し理解してあげれば良かったなと反省した。また、頼まれるという事は、それだけ信頼を受けているという事でもあるのだろう。 　聖書にも神様が私たち一人ひとりを信頼し、任せたものが在ると告げる。それはタラントだ。1タラントでも凄く価値あるもの。そして、その信頼に応えようとした全ての者にこう言葉をかけて下さると。「よくやった。良い忠実な僕だ～主人の喜びを共に喜んでくれ。」（マタイ25章21節）たといタラントを上手く活かし切れなかったとしても、｢よくやった。｣と言葉をかけてくれる。そこに神様の大きな信頼のエネルギーを感じるではないか。