― PASTOR ”Ｂ”こころのメモ ―　2012年 4月15日 (何に仕えるか)

｢どしたん、武間？！何があったん？！ええっ？｣間髪いれず｢何で牧師になんかなったんな？いけるんか、お前？？あの武間が牧師さんやっとるって！？｣矢継ぎ早に質問をしながら、目を丸くして、怪訝そうに、また心配そうに私のところに来たのは中学時代の技術家庭の先生だった。今から12年前の中学校の同窓会でのことだが、私が世捨て人になったか、あるいは変な宗教に騙されてしまったのかと心配してくれたのだ。今でも時々あの時の先生の顔と言葉を思い出すと思わす笑ってしまう。 　仕事で成功し、財を築き、名声をはせると「おめでとう！すごいな！」と褒められるが、信念や信仰のことになると間違った道を進んでいるように受け止められる。それはこの日本ではお金儲けと、恐れで人を縛り、人生を操るために信仰が利用されてしまうことが多いからだろう。実に悲しいことだ。だが、仕事で大成功しても｢幸せ｣な人生を送っている人は多くないし、｢名声｣を手に入れても家庭の内はバラバラという人も少なくないのが、表面だけでは分からない現実だ。 　イエス様が言った「人は神と富とに仕えることは出来ません。」なんて凄い言葉だろうと思う。富や名声はいい物だ。しかし、それだけを求めると、手に入れて自分の所有物のはずが、いつの間にか自分が富や名声の所有物になってしまう。イエス様の表した神様は｢愛｣そのもののお方である。人が真実な「愛」に仕える時にこそ、人格が満たされていく。