― PASTOR ”Ｂ”こころのメモ ―　2012年 6月 17日 (捕らえられて)

17年逃げ続けたオウム教の高橋容疑者が捕まった。捜査員が写真と何度も見比べても「これだ！」との判断をしかねている時、漫画喫茶から出て行く、彼の後姿をみて捜査員が「はっ！」と何かを感じ、追いついて質問をしたところ、直ぐに自分の身分を認め逮捕に繋がったと新聞報道で読んだ。「なるほどな。」と私の中で大きくうなずくものを感じた。少し前逮捕された菊池容疑者も捕まって「ほっとした。」と言ったらしい。逃亡し続ける人生の厳しさ、悲しさを現している。悪いことをした「非」を自分では十分認めつつも、捕まって裁かれるのは御免だとの思いで隠れるだけの日々を送る。しかし、こんな人生がいつまで続くのか、いつかは捕まるだろう、でも逃げ通せたら逃げていたい、出くわす全ての人が自分を疑っているようにさえ見える、そのような葛藤が毎日、毎晩心の中でうごめいている。そして逮捕されたことで「ほっとする」心境を得る。彼にはまだまだ隠されているオウムの深い闇を徹底的にさらけ出してほしいと心から願う。それが17年も逃げた人間のせめてものこの社会に対して出来る償いであろう。 　自分の能力や知恵こそが頼れるもの。自分で生きている、自分の生き方は自分で決める。そう思って私は生きていた人間だ。信仰とか神様なんか死ぬ直前探せば良い、そこで適当なのを見つければいいだろ、そう考えていた。罪だとか死そんなものは考えたくない、そのように真理の前から逃げていた人間であった。神様に捕らえられたりしたら大変なことになる。自由や楽しみがなくなる。そんな勘違いをしていた。今捕らえられて、私の罪はイエス様が全部身代わりで裁かれて下さった故に自由と平安が与えられた。人生の逃亡は疲れるだけだが、真理からの逃亡は人の心を枯れさせる。キリストの赦しと愛そして真理に捕らえられる時、そこに命の泉が沸く。