― PASTOR ”Ｂ”こころのメモ ―　2012年 8月 19日 (誇り)

教会の近くのガソリンスタンドに寄ると東京方面から来たのだろう、ハーレーダビッドソンに乗った10人位の一行が先に給油を済ませたところだった。どのバイクも現行型とは違い、30年～４０年位前のハーレーに乗っている。私が給油する前方では一台のバイクに男性がまたがり、エンジンをかけようとしていた。おそらく1300ccはあるだろうデカいバイク。古い型なので、もちろんセルモーターなど付いてない。右足をキックバーに架け、体全体を一旦宙に浮かすようにしてその重みを右足に集中させ一気に踏み込む。ものすごいエネルギーを右足に込めてエンジンスタートを試みていた。だが5回、6回と彼の渾身の力で踏み込んでもかからないのだ。よほど体力を使うのだろう彼は暫く休んで、またトライしていた。道端では他のメンバーがあの独特のエンジンをボロン、ボロンと吹かしながらオートバイに跨って待っている。私は思った｢何故メンバーが交代でかける手伝いをしないのだろう？私がやったろか？！でも、見ず知らずのおっさんをいきなり大事なバイクに乗せるのは嫌がるだろうな！でも、何かわびしい集団だな。｣とか思っている内にスタンドが混んできたのでその場所を出た。しかし後で考えた。きっと彼らは手伝うのを嫌がったのでなく、ハーレーをこの上なく愛するが故に、その人の愛車には簡単には触れない。それがハーレーを所有する者の誇りとして大事にしているのではないかと。 　イエス様も私達の誇りを決して傷つけない方だ。「見よ。私は戸の外に立ってたたく。」黙示録3章20節。主は決して私達の心をこじ開けない。だがこの方を心に受け入れる時、人は本当の意味で人間としての尊厳を体験できる。