― PASTOR ”Ｂ”こころのメモ ―　2012年 10月 28日 (求める者)

｢求めよ、さらば与えられん。探せ、さらば見出さん。たたけ、されば開かれん。｣マタイ福音書5章7節。 　先日の牧師研修会で初めてお会いしたある牧師の証しを聞き、上の言葉が私の心に迫ってきた。彼はプロの音楽家を目指し仲間4人と10年一生懸命頑張ってきた。しかし、ついにその道は開かれることなく、年齢や家庭環境の変化もあって止めざるを得なかった。だが夢を諦めた後、何を目指して生きればいいのか迷いの中、いろんな宗教の書物を読んで、自分の心の方向性を模索していたと言う。そんな時、小学生の娘さんが集っていた教会学校の大人の礼拝に生まれて初めて参加した。自分から進んでではなく、娘さんがいつも世話になっている手前、義理での出席だった。だがその時、講壇から語られた一つの言葉が彼の魂に届き、その後の彼の人生が大きく変わった。それは｢あなたの心の王座をイエス様に明け渡しなさい。｣であった。クリスチャンにはこの言葉は理解できるものであろうが、初めて礼拝に出席した人には、その真意が分かり難いだろうと思ったので、私は彼にそのことを尋ねた。すると彼は言った。「その時、僕の夢は何が悪くてうまく行かなかったのだろう、自分を主張しすぎてダメだったのだろうか、あるいは自分の心の置き所を間違えていたからなのか、、、と思い巡らしていた時、あの牧師の言葉が僕を捉えた。」と言う。「そうか、ならばこのイエス様に一辺心の王座に来てもらおう。」素直にそう思ったらしい。求める者に主は応えてくださる。そして何より大事なのは求めた時｢愛なる方｣に繋がるからであろう。彼は今、神の愛を歌にして伝え、御言葉の力を語る者になった。