― PASTOR ”Ｂ”こころのメモ ―　2013年 2月 17日 (価値観)

毎週日曜日、暑くても寒くても朝早くから車を洗車し、ワックスをかける人が近所に居る。特に彼の所有する黒の車の側を通ると、ピカピカになっているボデイーは鏡のように周りを映し出している。よほどこの人は車が好きなんだなといつも感心しながら横を通る。 　さて先々週、私は秦野市の姉妹都市であるテキサス州パサデナ市との交流会があったので、その催しに参加した。テキサス出身の女性が故郷の紹介などをする中で「テキサスではピックアップトラックに乗る人が多いんです。泥を跳ね上げて汚れている車ほど“That’s so cool !”（かっこいい）と羨望の眼差しで見られるんです。だからわざと汚す人も居るんです。」と語った。会場の人たちは思わず「へえ〜！」と感嘆の声を漏らした。私もその声に共感する思いで驚いたと同時に、近所のあの人が車を磨いている姿が私の頭を横切った。 　アメリカはほぼ地球の反対側に位置する国とは言え、同じ車社会に生きる者同士。これだけ正反対の価値観が存在することに感心した。だが、裏を返すと人の価値観というのは如何に頼りにならないかという事である。お国柄・伝統・時代の価値観などに私たちは大きく影響されて生きているし、身につけている。それ故に、なおさら確かな根拠と、責任を持って与えられる価値観が必要である事を思わされるのである。 　「私の目には、あなたは高価で尊い。私はあなたを愛している。」イザヤ書43章4節。これは単なる人間の願望や理想的言葉として聖書に記されているのではない。キリストのあの十字架を見る時、また主イエスの復活に触れる時、この約束への確かな責任と根拠が裏打ちされている。