― PASTOR ”Ｂ”こころのメモ ―　2013年 3月 3日 (春一番)

春一番が吹いた。今年は例年よりも寒いのでこの生暖かい南風は体に優しく感じられ、私は歓迎した。その風を感じながら思い出した。以前、ビニールハウスで花を作っていたときは強烈な風によく悩まされた。寒さから花を守る為にはビニールを2重にしてあり、太陽光線が強くなる3月には換気をしっかりして温度を調節する。しかし、この風は気をつけていても、筋になって集中的に吹き付ける時があるのでやっかいだ。ビニールが風にあおられてフワフワしている所は急いでマイカー線という黒いビニール紐で浮かないように締め付ける。この作業が少しでも遅れるとビニールは破られ、時にはハウス全体が大きく歪んだり、壊されてしまう。 　鉄パイプを50センチ間隔に組み立て、奥行き50メートルのビニールハウスが一棟である。このパイプの足下を地中50センチ位埋め込み、この部分がハウス全体のアンカーとなる。風のあおりを押さえるマイカー線はこの大地につながっている、それがハウスの命綱だった。自然の猛威を押さえられるのは、これまた大地という自然そのものの力である。 　「初めに神が天と地を創造した。」創世記１章１節の言葉を思った。この自然は偶然の産物でなく、それを創りだし、支配される方がいる。 　「明日を守られるイエス」という讃美はこう詠う。♬明日はどんな日か私は知らない。晴れか嵐か曇りになるか〜…明日を守られるイエスがおられる♬　自然界に気候の移り変わりがあるように、人生にも変化が訪れる。嵐が吹き、倒れそうな時こそ、自分の命綱は何処に繋がっているかを考えさせられた春の嵐だった。